華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

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華・ウサギとカメのおはなし その3

      2017/03/08

「ルールを確認するよ。
二人同時に解き始めて、100ますを埋め終えたらえんぴつを置くこと。
どちらかが先にえんぴつを置いたら、その時点でもう一人も書くのをやめること。
その状態で採点して、正解の多い方が勝ちとする。いいね?」

ハルトのルール説明に「うん分かった」「さっさと始めて」と華とアヤネが答えます。

「よーい、スタート!」

ハルトの掛け声で、華とアヤネはいっせいにえんぴつを走らせます。

アヤネも100ます計算にはかなり自信があるらしく、かなりのスピードでマス目を埋めていきます。

そして1分ちょうどで、アヤネがえんぴつを置きました。
それと同時に、華もえんぴつを置きました。

タイムはどちらも互角です。

ハルトが二人の答案を採点します。

結果は華が100点、アヤネも100点。点数でも全く互角でした。

「華のクセになかなかやるじゃない。もう一回やるわよ。」

アヤネがそう言うと、華も無言でうなずきました。

2回目も全く同じタイムで、両方同じ100点でした。

「ふん、たまたまよ。3回目で勝敗を決めるわ」

アヤネの言葉に、華も無言でうなずきました。

3回目も全く同じタイムで、両方同じ100点でした。

「華ちゃん、すごーい」「アヤネもすげーな」

そんなクラスメイトの声を聞きながら、華はまっすぐにアヤネを見つめました。

「もう100ます計算のプリントがないから、これで終わりにしない?」

華がこう言うと、アヤネは華を見くだすような顔でこう言いました。

「プリントがないんじゃ仕方がないわね。またいつでも相手になってあげる」

アヤネはそう言うと、取り巻きの女の子を連れて教室から出て行きました。

他のクラスメイトは誰も気づいていませんでしたが、華はアヤネよりもずっと早くマス目を埋め終えていました。

そしてアヤネが解き終わるのを待って、アヤネと同時にえんぴつを置いていたのです。

はな は アヤネ に まけなかった!

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