華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

華・ウサギとカメのおはなし その5

      2017/03/22

ガトー小田原のオトメスイーツを食べながら、じぃじは続けます。

「ウサギとカメのおはなしを聞いたことあるだろ?
ウサギは圧倒的に足が速い。そのウサギと、足が遅いカメが競争するんだな。
ウサギは油断して、ゴールの前で寝てしまう。その間にカメが追い越してゴールしてしまうというお話だな。」

華とハルトがウンウンとうなずきます。

「カメが勝った理由、それはウサギが油断したから。
だからどんな勝負でも油断するな、そう教えられるだろ。」

華とハルトがそうそうとうなずきます。

「けどな、ちょっと違うんだな。
ウサギはカメを見ていた。だから負けたんだ。
カメはゴールだけを見ていた。だから勝ったんだ。」

「「!」」

それは華が考えもしなかったことでした。

「勝負というとな、アイツに勝つ、あの子に勝つ、そう考えるだろ?それが自然で当たり前なのかもしれんが、君らのゴールは、アイツに勝つ、あの子に勝つじゃないだろ?」

「そうです、オトメ中に入ることです」
「そしてその先にある夢を叶えること」

華とハルトはそう言うと、顔を見合わせて「うふふ」と笑い合いました。

「そうだ。ゴールはオトメ中のその先にある。だから今は、オトメ中だけを見て勉強するんだな。
さぁ、いつもの銀色の本を解き始めよう」

「はいはいは~い」

ハルトがえんぴつを手に取りながらおどけたように言うと、華は「アハハハハ」と大声で笑いました。

はな は ゴールだけ を みることにした!

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