華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

華・作文に苦労する その3

      2016/10/26

じぃじが用意してくれたお茶を飲みながら、じぃじは華とハルトに話を始めました。

「作文で大事なのはな、『設計』なんだな。設計がちゃんとできている文章と、できていない文章ではな、読みやすさが全然違うんだ。」

華とハルトは素直にうなずきます。

「作文というのはな、華やハルトの頭の中にあるものをな、他の誰かに見てもらうということなんだな。映画監督は自分の頭の中にあるものを『映画』という形で人に見せる。漫画家は『マンガ本』、音楽家は『コンサート』、作家は『本』だな。」

華とハルトの頭の中に、好きなアニメやマンガを浮かんできます。

「『他人に伝わる』という事が大事なんだな。だから伝え方を工夫する。マンガなら起承転結、作文なら3本柱だ。」

じぃじはそう言うと「設計メモ」と書かれた紙を華とハルトに配りました。

設計メモには大きく3つの柱の絵が描いてあります。

右は細い柱です。そこには「この本の内容」と書いてあります。

真ん中は太い柱です。そこには「作者が一番言いたかったこと(または自分の心に強く残ったこと)」「そう思った理由」と書いてあります。

左は少しだけ太い柱です。そこには「今後自分の人生や生活にどう活かしていくか」と書いてあります。

設計メモを見つめる華とハルトに、じぃじは話を続けます。

「設計メモのな、一番左側。まずここを書くんだ。」

えっ?と声を上げて、華とハルトがじぃじを見つめます。

「最初に結論を決めるんだな。マラソンで言えばゴール、登山で言えば山頂。右側の2本はそこに至る道筋なんだ。」

じぃじはお話を続けます。

「今後自分の人生や生活にこれこれこのように活かして行きます、
そう思った理由はこの本のこの部分を読んで心に残ったからです、
この本のあらすじはこうです、
この順番で設計して、原稿用紙に落としていく。アンダスタン?」

じぃじが畳み掛けるように、一気に話します。

その一言一言が、華とハルトに不思議な程スパッスパッとインプットされます。

それは職人が弟子に仕事を叩き込む時のノウハウそのものでした。

はな と ハルト は さくぶん の ノウハウ を たたきこまれた!

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