華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

華・志願理由書を書く その3

      2016/11/30

「これから、早乙女中学校のパンフの」
「内容をご説明します」

華とハルトは大きな声でそう言いました。

じぃじの道場の白い壁には、プロジェクターで大きくオトメ中のパンフが映し出されています。

日曜の朝10時。道場には華のパパとママ、ハルトのパパとママ、それと地元の教育事情に詳しい文一さんがズラッと並んでいます。

華のパパは残業で昨夜も帰りが遅く、少し眠そうです。
ハルトのパパは、ビデオを構えてハルトの発表を待っています。

1週間前のこと。志願理由書を書く事になった華とハルトに、じぃじはこう言いました。

「二人の将来の夢とな、オトメ中を結びつけるんだな。
そのためにはな、パンフを穴があく程読む必要があるんだ。」

じぃじは、ふと何かを思いついたように、言葉を続けます。

「どうせだったらな、『私の将来の夢は○○です。オトメ中には夢を実現するための○○があります。なので私は早乙女中を受験して、合格します!』と親の前で言うんだ。」

「「えぇーっ」」

ピッタリと重なった華とハルトの声を無視して、じぃじが続けます。

「これをな『宣言』と言うんだ。
宣言した以上、やらなきゃならん。
宣言するとな、勉強に取り組む姿勢が変わってくるんだ。」

一呼吸おいて、じぃじが続けます。

「オトメ中がどんな中学なのか、華とハルトがどれだけオトメ中に行きたいかをな、知ってもらうんだ。そうするとな、お父さんとお母さんがな、一緒になって戦ってくれるんだ。」

宣言すれば、パパとママも一緒になって戦ってくれる。

華は、舞台の横でパパとママが見守る中、ピアノを演奏する場面を想像していました。

ハルトは、パパとママがトレーナーで、ボクシングの試合に出る場面を想像していました。

「私、やる」
「僕もやる」

華とハルトは力強くそう言いました。

はな は パパとママのまえ で プレゼン することになった!

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