華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

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華・速読でイジワルをスルリと避ける

   

華はじぃじから教えてもらった速読法を、毎日毎日練習しました。

目を上下や左右に動かす練習、遠くと近くを見る練習をしてから、読み取れない程の速さでページをめくる。その後ページをめくるスピードを落とすと、書いてあることが頭に入ってくるようになります。

動体視力も良くなったらしく、小学校でドッジボールをしていても、ボールを上手によけたり、落とさずにキャッチできるようになりました。

いつも華にイジワルするアヤネが投げたボールが、華にはゆっくり飛んでくるように見えました。

華はアヤネが投げたボールを両手で吸い取るようにキャッチして、すかさずバスケットボールのパスのようにアヤネに投げ返しました。

アヤネは投げ終わって体勢が崩れたままだったので、華のボールをよけることができません。お尻でボールを受けたアヤネは、お尻を抑えながら外野に移動し、その日は華のチームが勝利しました。

体育の時間が終わると、アヤネはまっすぐに華の方に向かってきました。

「たまたま当たった位で調子に乗ってんじゃないわよ!」

そう言うと華の胸をドンと押してきました。

以前の華でしたら、尻もちをついて泣き出してしまうところでしたが、今日の華には、アヤネの動きがゆっくりに見えていました。

華は身体をクルリと回転させ、アヤネの腕の外側から背中の方に逃げて、そのまま走って教室に戻りました。

勢い余ったアヤネはそのまま前につんのめって転んでしまいました。

それは以前にじぃじが華に見せた動きでした。

はな は ボール が ゆっくり に みえた!
はな は アヤネ の イジワル を よけた!

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