華とじぃじの中学受験

架空の公立中高一貫校「早乙女中学校・高等学校」を受験する女の子と祖父の物語

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華・100ます計算に挑戦する

      2016/04/20

「ただいまー」華が道場に帰ってきました。

じぃじはお客さんとお話中でした。華がペコリと頭を下げると、じぃじはお客さんに華を紹介しました。お客さんは文一(ぶんいち)さんというじぃじの弟子で、家庭教師をしている人です。

文一さんは、昨日華が解いた公立中高一貫校の過去問を前にして話しをしていました。じぃじはふむふむと頷き、メモを取りながら熱心に聞いていました。その日じぃじは、暗くなるまで文一さんと話し込んでいました。

翌朝。

いつものように早起きをして歩く華とじぃじ。

二人が道場に到着すると、いつものテーブルの上にプリントが置いてありました。それは学校でもやったことがある、100ます計算でした。

「これ、なに?」華が尋ねると
「時間を計って、これを毎朝やるんだ」じぃじが答えます。

華は計算が苦手。問題の一つ一つは簡単なのですが、プリント1枚で100問もありますから、やる前から嫌になります。華がグズグズしていると、じぃじはテーブルの上に白黒の写真を置きました。着物を着て、キリッと口を結び、凛とした昭和の女性。ばぁばの写真でした。

華はあわてて姿勢を正すと、鉛筆を持って100ます計算を解き始めました。

3分程かかってようやくすべてのマス目を埋め終わると、一日の全精力を使い果たしたような気分になりました。

「まだだ。まだ終わらんよ」

じぃじはそういうと、赤ペンを持って採点を始めました。1桁の簡単な足し算なのに、20問ほど間違えていました。

「3分20秒かかったから200秒。20問間違えたからプラス200秒。
今日のスコアは400秒だな。
目標は60秒切りだから、まだまだだ。」

残酷な現実を突きつけられ、華はその日一日中、しょんぼりしながら過ごしました。

はな は 100ますけいさん を はじめた!
はな は げんじつ に ぶちあたった!

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